目次
イズム理論の目的とは?
こんにちはイズムです。
私の提唱する「イズム理論」の目的は次のとおりです。
わたし自身も長いあいだ事業をしてきて「なんのために仕事をするのか?」「誰のために商売をしているのか?」という問いが常にあり、私なりに出した答えがこちらになります。
稼ぐ力を身につけて家族を幸せにする
家族は自分の家族だけという訳ではありません。社員の家族も含めて幸せにします。
幸せの定義は人それぞれなので、会社がしてあげられることを精一杯してあげます。
・教育(稼ぐ力を身につけて収入を増やす)
・収入(家族サービス・医療・教育などの選択肢が広がる)
・時間(家族や個人のプライベートな時間を増やす)
そのためには「稼ぐ力」を全員で身につけて売上と利益の最大化を目指す必要があります。「利益率を上げながら売上げを伸ばす」という目標に数字を落とし込み、より具体的な計画にします。
計画とは「毎日なにをするか決めること」です。そうすることによって、いま何をすれば良いのかという行動が明確になるので、この行動も数字で目標設定します。
自己紹介
私は21歳で実家の酒屋に就職して、トイレ掃除や電球交換などの雑用係から店長→バイヤー→部長→取締役→30歳で独立して社長になりました。現在はそこから15年以上の経営者としての経験を積んでいます。
独立した初年度の年商は3千万でしたが10年で14億まで伸ばすことができたので、今はそのノウハウをブログに書き留めながら、独自の「イズム理論」の確立を目指しています。
テーマは「利益率を上げながら売上げを伸ばす」これまで様々なチャレンジを繰り返し、失敗も沢山しましたが、だからこそ見えてきたものがあります。
お客さまには満足してもらい会社の収益が上がれば、社長、幹部、正社員、パート、アルバイトそしてその家族にいたるまでみんなを幸せにすることができます。私の目標はそこにあります。
イズム理論5つのステップ
イズム理論では目的を達成するために「5つのステップ」を踏み、「6ヵ月のサイクル」で目標達成の計画をたてます。
イズム理論5つのステップ
1、現状の把握
2、目標設定
3、計画作成
4、PDCA
5、再計画作成
1、現状の把握
まずは自社の状況を知らなければ、いま必要な手段はなにか?目標をどこにすれば良いか?が見えてきません。次の4つの項目で現状の把握をしましょう。
・業績
・人材
・設備投資
・資源(資金)
・業績の把握
お店には現状の業績を把握するために必要な数字があります。多ければ多いほど様々な角度で分析できますが、まずは「売上」「利益」「構成比」を把握します。その次に「客数」「客単価」「回転率」「人時生産性」「会員比率」をみれば状況判断ができます。さらに販売管理費(販管費)があると打つ手の幅は広がります。
・人材の把握
人材=スキルと考えていいでしょう。例えば上記にあげた業績を把握して、どこを改善するべきかの判断ができ、現場の作業にまで落とし込んでいるスタッフさんがいれば、かなりスキルが高いと言えます。
「商売偏差値」の高い人材が多ければ、打つ手の幅が広がります。もし不足していたら人材育成を強化します。
・設備投資の把握
お客さまが快適にお買い物できるか?
スタッフさんがストレスなく仕事ができるか?
必要な情報が収集できているか?
などの視点でコストをかけるべきところにかけているかの確認。
・資源の把握
資源=リソースとも言いますが、ここでは「お金」に置き換えます。人材育成、設備投資、商品開発、販売促進・・・利益を上げるには投資が必要ですが、使えるお金には限りがあります。費用対効果を慎重に見極めて使える資金を算出します。
2、目標設定
目標はまず3年後の未来を描きます。その目標と現状の差をどのように埋めるのかを数字と行動で書き出すのですが、よりリアルな目標については現状から1年後までにします。
重要なのは「商売偏差値」のどの部分を優先して強化するかです。一度に全部は無理ですし、すでにクリアしている項目が多いスタッフさんは、そのスキルをどのように活用して業績アップにつなげるかを目標に落とし込みます。
3、計画作成
設定した目標を日々の業務に落とし込めるように計画書を作ります。スキルを上げるには現場の作業だけでは無理です。それを前提にスキルアップのために使う時間を強制的につくります。それでスキルアップできなければ、何年たっても上がりません。
強制的にとはセミナーに参加したり、自社では会議室に缶詰めにすることです。現場で体を動かしていると働いている感もあるので罪悪感はありません。しかしレベルの高いスキルは身に付きません。頭に汗をかいて勉強する時間を無理にでも作るのです。
4、PDCA
P=Plan・プラン(計画)
D=Do・ドゥー(実行)
C=Check・チェック(確認)
A=Action・アクション(改善)
4つの頭文字をとって「PDCAサイクル」とよく聞きますが、計画と実行まではできても、気が付いたら確認と改善まで出来ておらず、いつのまにか誰も「PDCA」を言わなくなっていた・・・なんてことがよくあります。
ひと月に1回でいいので、確認と改善をする日程を計画に盛り込んでおくことが重要です。日程は「〇月〇日〇曜日の〇時〇分から私と上司の〇〇さん」と細かく決めてください。
5、再計画作成
6ヵ月間は計画通りにPDCAを回しましょう。毎月のA=改善は大がかりなのは必要なく、微調整に留めておいて問題ありません。
この再計画で6ヵ月間を振り返り「何ができて、何ができなかったか?」「時間は足りていたのか?」などを改善し、あらためて6ヵ月間の計画を作ります。
ここで重要なのは「商売偏差値」を上げる項目を少なくても1つは加えてください。
弱みを強みに変えるのがイズム理論
どの企業においても強みと弱みはあります。私の会社が弱いと感じていたのは下記の項目なので、そこを補うために現場で試行錯誤を重ねながら実施した経験が、イズム理論の基礎になっています。
これまでの問題点
・正しい数字目標を全員が共有していない
・行動(スキル)に対して統一した指針がない
・公正な評価ができていない
正しい数字目標を全員が共有していない
正しい数字とはなにか?昨年より売上げが上がっているからOKではありません。昨年よりスタッフさんのお給料を上げても会社に利益が残る売上げを作らないとNGです。
その為には現状の数字を細かく知る必要があります。私は自分なりに自社の数字を把握していたつもりでしたが、肝心な「いくらの利益を残すために売上げはいくら必要か?」という計算が出来ていませんでした。
いま考えるとなぜ?と思いますが、当時は単純に「利益率を上げながら売上げを伸ばせば会社に利益が残るはずだ」と考えていたからです。
たしかにその目的は達成できたのですが、本来の正しい目標ではありませんし、スタッフさんとも共有しなければいけませんでした。
この問題解決にはMG(マネジメントゲーム)が非常に有効です。※詳しくは別に記事を書く予定です。
行動(スキル)に対して統一した指針がない
スタッフさんが持つスキルはバラバラです。さらにスキルを持っていてもレベルはバラバラです。基本的にはマニュアルを通して覚えてもらうのですが、それだけではそれぞれが持つスキルとレベルは把握できません。
私は「商売偏差値」という独自の「稼ぐ力を計測するツール」を開発しました。業種や業態によって内容は少し変わりますが、カスタマイズも容易にできるのが特徴です。※詳しくは後述します。
公正な評価ができていない
これまで何度か「評価制度」の導入を試みたのですが、すべて失敗に終わっていました。評価する側、される側の労力が大きく、出来ている出来ていないの判断に個人差が出てしまい不満やしこりが残るのです。
おそらくどのような評価制度を導入しても、完全に公平で全員が納得するものは出来ないでしょう。
それでも現状を知り、目標を立てて実行し、結果を出さなくてはいけません。目標を達成して成果を上げてくれたスタッフさんの評価はしっかりと上げてあげましょう。
商売偏差値はその物差しになります。スキルアップのツールだけではなく公正な評価をするためにも活用できるので便利です。
商売偏差値とは?
以前は「商売戦闘力」と表現していましたが、2020年11月から「商売偏差値」に変更しました。
商売で「稼ぐ力」を5つのジャンルに分け、さらにそれぞれ5つのスキルを洗い出して配点をしています。稼ぐ力の強いスキルの配点は高くしています。
商売偏差値=人間力+売場力+商品力+販促力+総合力
人間力(20点)
・5点 問題発見と解決
・4点 あいさつ
・4点 接客(商品知識)
・4点 計数管理
・3点 リーダーシップ(ムードメーカー)
売場力(20点)
・5点 POP(商品・案内)
・4点 陳列
・4点 欠品率
・4点 清潔感
・3点 レイアウト(動線)
商品力(20点)
・5点 差別化
・4点 スピード
・4点 情報収集
・4点 企画
・3点 価格
販促力(20点)
・5点 広告
・4点 SNS
・4点 固定客化
・4点 企画
・3点 自社制作
総合力(20点)
・5点 チームワーク
・4点 トップの統率力
・4点 設備投資
・4点 従業員満足
・3点 地元での評判
業種や業態によって項目は変わるのでカスタマイズも可能です。
会社全体、店舗、部門、チーム、個人・・・というようにそれぞれの単位で測定し、現状どこが強くて、どこが弱いのかを知ることが重要です。
これを知って初めて適切な目標が作れます。すべて数字で測定できるので評価がしやすいのも大きなメリットです。
↓自社で実施したものを掲載します。
私の場合かなり厳し目に点数を付けていますが、それでも「商品力」と「販促力」が低いです。特に販促力は一部の幹部しか携わっていないので片寄りが目立ちます。この事実をスタッフ全員で共有することによってチームにとってどこを改善するのが優先か見えてきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
イズム理論はこれまで私が勉強してきたことや、実際に現場で経験したことを体系化したものです。決して私ひとりで考えて作り上げたものではありません。
先人の方々の思想や経験をもとに、現代に落とし込んだものです。また、何度も繰り返しになりますが、業種、業態に合わせてカスタマイズが自由にできるのが大きなメリットです。
私は大型の酒販店を4店舗、地元の飲食店やホテルなどへの配送、インターネット販売、全国の酒販店への卸販売をしてきました。
これより規模が小さくても大きくても、飲食店やサービス業でもカスタマイズして活用できるはずです。「自分たちは規模も業種も違うから使えない。」といってスルーしてしまわずにぜひ取り組んでみて下さい。
まずは現状の「商売偏差値」を測定してみて下さい。
質問や相談がある場合は遠慮なくどうぞ!
イズム理論や商売偏差値の測定も私でよければお手伝いします。
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