こんにちはイズムです。
みなさんパクってますか?
あまり聞こえの良い言葉ではないかもしれませんが、パクるというのはどのようなビジネスにおいても非常に有効な手段です。
とくにスタートアップの時には重要で、すでに成功している「いくつかの店舗」の良いところを組み合わせて、そこへ自社の強みを付加すれば成功しやすいオリジナルの業態になります。
もちろんスタートアップに限らず常に他店舗調査は必要ですが、「他店舗」と「競合店」を混同している方も多いので、今回の記事では他店舗調査と競合店調査の違いや調査の方法などをご紹介します。
これを読めば商圏内のライバルを出し抜いて、地域ナンバーワンのポジションが狙える方法が分かります。ぜひ最後までお付き合いください。
店舗が成功する近道は?
店舗が成功する近道は?このように質問されたら私は「繁盛店をパクること」と答えます。
基本的には商圏外の繁盛店をパクった方が無難です。地方なら都市部に行けばいくらでも同業の他店舗調査ができますし、都市部なら人口が多いので多少商圏がかぶっても問題ないでしょう。
同じ商圏内の繁盛店をパクってもただの二番煎じなのでおすすめは出来ませんが、どうしてもという場合は、そこに自社の得意分野を付加するなどオリジナルの要素を加えることによって成功率は上がります。
他店舗調査とは?
他店舗調査は業界用語でストアコンパリゾン(略してストコン)といいます。
コンパリゾン=「比較」という意味なので、自店も含めてその他店舗との比較を意味まします。主に同業で業績のいい店舗を調査して、自店に活かすことを目的としますので地域は関係がありません。
他店舗調査と競合店調査の違いとは?
ストアコンパリゾン=「競合店調査」と思われている方も多いのですが、「他店舗調査」も含まれています。「競合店」と「他店」では意味合いが違いますし、重点して見るポイントも変わりますのでしっかりと使い分けましょう。
他店舗調査の対象
地域に関係なく繁盛店を調査(視察)するのが成功への近道です。お客さまの視点と同業者の視点で見て、とにかく繁盛している理由を1つでも多く見つけましょう。
今はインターネットの時代なので、検索すれば繁盛店なら必ずヒットするはずです。特に遠方まで行く際はしっかりと下調べをしてから行きましょう。
他店舗調査の対象
・主に同業で業績のいい店舗(他業種でもOK)
・業績は分からないけど話題の店舗
・都市部や海外で成功している店舗
・同業の大手
同業の成功事例の方が自店に取り入れやすいかもしれませんが、異業種でも参考になる事はあるはずです。業績がよかったり話題になっている店舗は積極的に調査しましょう。
競合店の対象
・商圏内の同業すべての店舗が対象
ほとんどの企業で新店舗を出す際には、必ず競合店の調査はするはずです。しかし営業が始まると忙しさなどを理由に怠ってしまいがちなのが競合店調査です。あなたは最近いつ行きましたか?
事前に年間計画に取り入れて確実に実施することをおすすめします。その際に重要なのは調査をする店舗と項目です。
調査の度に商圏内の同業店すべてを実施するのは非効率なので、優先順位をつけて毎回、半年に1回、年に1回などと事前に決めておきましょう。
店舗が存在しているという事は必ず固定客はいます。立地によるところは大きいですが、そのほかで売れている理由を探しましょう。
他店舗調査の方法
他店舗調査の最大の目的は「良いところをパクる」です!
たまに「どこがいいのか分からない」「これならウチの方が勝っている」などと一生懸命アラさがしをする方もいますが、これでは行った意味がありません。
どんなに繁盛している店舗でも100%完璧とは言えません。自店の方が優れている部分があるのは素晴らしいことですが、見るべきポイントは「自店より優れている部分や、新しい手法」などです。
見るポイント
・外観(看板や店構え)
・駐車場がある場合は止めやすさ
・店内の雰囲気(照度、BGMなど)
・入店時のあいさつ
・笑顔と活気
・レイアウトや通路幅
・陳列方法
・販促物
・POP(商品、案内)
・商品(売れ筋と品揃え)
・トイレを中心に清潔感
・レジでの対応
・おおよその月商を予測
※飲食店なら最大の見どころは「メニューと味」ですね。
入店する際はお客さまの視点で見るのが重要なので、カゴとカートがある場合は利用しましょう。売れていそうな商品は実際に購入して、レジでの対応も調査します。お店によってはプレゼント用の包装を依頼してみてもいいですね!
とにかく自店より良いところや気が付いた点はメモしましょう!※写真はお店の了承を得ていなければNGです。
競合店調査の方法
競合店調査の最大の目的は「お客さまを奪う」です!他店舗調査の場合は「いいところをパクる」でしたが、ここが大きな違いです。
競合店調査の場合は「他店舗調査」の項目も重要ですが、重点項目は下記になります。
見るポイント
・品揃え
・価格
・販促(新規・固定客)
・スタッフの対応
自店のコンセプトにもよりますが、基本的にこの4つが大きなポイントです。お客さまがお店を選ぶ理由は「立地」によるところが大きいのですが、営業開始後に立地を変える訳にはいきませんので、まずはこの4つで差をつけましょう。
自店が狙う客層によって品揃えや価格設定は変わるかもしれませんが、競合店で売れているのを見過ごすのはもったいないです。うまくバランスをとってお客さまを奪いに行きましょう!
私の事例
私はお酒の小売店が長いのですが、定番で参考にさせて頂いていた店舗がいくつかあって、東京へ出張に行く度に見学していました。
有名なところだと「カルディコーヒーファーム」「ヴィレッジヴァンガード」「ディーンアンドデルーカ」「成城石井」「紀伊國屋」「はせがわ酒店」「百貨店の地下」
マイナーな店舗もいくつかありますが掲載は控えておきますね。私は地方で商売をしているので、東京の有名店は非常に参考になりましたし、かなりパクらせて頂きました。
特に気になる商品は買いあさっては自社の会議にかけて、売れそうなものはガンガン導入しました。我々の強みはPOPでしたので、本家より魅力のあるPOPを付けて差別化をはかっていました。
まとめ
いかがでしたでしょう?
今回は「他店舗」と「競合店」の調査の違いをご紹介しましたが、ここまで読んでくれているあなたなら、どちらも重要なのはご存じだと思います。
実際に競合の価格調査をするのは大変な作業なのですが、やらないと逆にお客さまを奪われてしまう可能性があります。
自社内での仕事も大事ですが、計画的にストコンへ出かけましょう。気分転換にもなりますよー!
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