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「イズム理論」体系化のつづき
昨日から「イズム理論」の体系化をしています。
は?「イズム理論」ってなに?と思いますよね(笑)
はい、私が勝手に2020年9月から提唱しているのですが、この時点ではまだ私の頭の中にしかありません。
イズム理論はひと言でいうと「お店の利益率を上げながら売上げを伸ばす方法」です。そのためには人材を育てて「商売戦闘力」の高い集団をつくる必要があります。
だれかのお役に立てばと思い少しずつブログに書き留めてきたのですが、頭の中が整理できて来たので一度まとめてみようと思います。
今回は「イズム理論」の中で最も重要な「商売戦闘力」についてまとめていきます。
商売戦闘力とは?
売上、利益の最大化を目指すのに「必要なスキル」を洗い出して数値化するものです。まずは現状の把握をするところからスタートします。基準点の判断が難しいのでまずはそれぞれの自己採点で大丈夫です。
商売戦闘力=「人間力」+「売場力」+「商品力」+「販促力」+「総合力」
人間力(20点)
・5点 問題発見と解決
・4点 あいさつ
・4点 接客(商品知識)
・4点 計数管理
・3点 リーダーシップ(ムードメーカー)
問題発見と解決(5点)
現場においてもっとも重要なのは「問題点を発見して改善するスキル」です。役職が上がるごとに先の未来を予測して手を打つ必要があります。
例えば、「目の前にゴミが落ちている」という問題点に気付いて「拾って捨てる」という改善が1点だとしたら「お客さまからトイレの場所を聞かれる=案内POPが分かりずらい」という問題点に気付き「分かりやすい案内POPを作成して適切な場所に貼る」という改善が5点という感じです。
商品の欠品が発生した時点で「近い将来問題になる」という危機感があれば、どうすれば早く入荷するか?なぜ欠品したのか?という問題に対して改善案が出てくるはずです。
レベルの差はあるかもしれませんが、これらの問題発見と解決(解決案の提案)を指示されなくてもできるのが人間力のスキルです。
あいさつ(4点)
当たり前ですが、あいさつは基本中の基本です。いくらスキルが高くても「あいさつ」ができなければ評価することはできません。
お客さま、お取引先、スタッフ同士、誰に対しても気持ちの良い「あいさつ」が自然とできれば4点です。
接客(4点)
接客するには様々なスキルが必要です。お客さまはスタッフさんをプロの販売員として見ていますので、その期待に応えられる準備が重要です。
プロとしての適切な声をかける「タイミング」、お客様の疑問や不安を引き出す「質問力」、最適な商品を提案する「商品知識」などが求められます。
計数管理(4点)
商売をするにはさまざま数字を駆使して適切な手を打つ必要があります。「売上」「利益」「構成比」「回転率」「人時生産性」「会員比率」などの意味を知るところから始まります。
現場や会議の場で自然と数字が出てくるようになったり、数字目標を達成するために日々の業務ができるようになれば4点です。
リーダーシップ(3点)
会社やお店はトップ次第で良くも悪くも大きく変わります。また、リーダーでなくてもその場の雰囲気をよくするムードメーカーの役割も重要です。
売場力(20点)
・5点 POP(商品・案内)
・4点 陳列
・4点 欠品率
・4点 清潔感
・3点 レイアウト(動線)
POP(5点)
POPには商品の魅力や価格を伝える「商品POP」とお客さまがストレスなく快適に過ごせるために表示する「案内POP」の2種類あります。
いくら良い商品やサービスがあっても、お客さまに伝わらなければ意味がありません。適切な内容、デザイン、大きさ、場所に提示できれば5点です。
特に「売れるPOP」を作れるようになると、お店の魅力と業績アップに大きく貢献できるので必須のスキルといえます。
陳列(4点)
陳列には大きく分けると「棚陳列」と「大量陳列」の2種類があります。適切なボリュームで、見やすい、取りやすい陳列が重要です。
欠品率(4点)
お店にとって欠品は致命傷です。売上げが上がらないだけでなく、せっかくご来店下さったお客さまに再来店していただかなくてはならないし、もしかしたら違うお店に行ってしまう可能性もあります。
もし他店の方が価格が安かったりサービスが良かったら、次回から当店を利用してくれなくなります。カテゴリーごとに欠品率を数字で出して管理します。業種や業態にもよりますが欠品率は1%未満なら4点です。
欠品数÷商品数×100=欠品率
清潔感(4点)
あいさつと同様に清潔感も重要です。業績の良い会社やお店は必ずトイレがキレイだと言われています。
優先順位を決めるものではないかもしれませんが、あえてつけるとしたらお客さまの見える場所が優先になります。
レイアウト(3点)
店舗のレイアウトはお店のコンセプトを主張する大事な要素です。又、お客さまの動線計画が適切に出来ていて、滞在時間を伸ばすことができれば売上にも大きく影響します。
ただし、重要ではあるものの頻繁に行う業務ではないので配点を少なくしています。
商品力(20点)
・5点 差別化
・4点 スピード
・4点 情報収集
・4点 企画
・3点 価格
差別化(5点)
利益率を上げながら売上げを伸ばすには「差別化商品」が必要不可欠です。競合他社にはない当店オリジナル商品がベストです。
オリジナル商品ではなくても、他店にない商品は「差別化商品」になります。ただし、基本的には「並べるだけでは売れない商品」ですので、商売戦闘力を上げる必要があります。
スピード(4点)
時流の変化が激しく情報の鮮度もあっという間に落ちてしまいます。ヒット商品の売れる期間も短くなっているので、可能な限り早く情報を収集して商品を仕入れる必要があります。
情報収集(4点)
売れる商品の情報は売上げに直結するので多くて速い方がいいです。テレビ、インターネット、仕入先、競合他社などから情報が入ってくる仕組みの構築が必要です。
企画(4点)
差別化商品の販売を強化するには企画(キャンペーン)が必要です。販促と混同してしまうケースもありますが、販促はあくまでも拡散力を重視します。商品の企画を立案して、それを拡散するのが販促です。
・ポイントアップ
・ノベルティ
・コラボ
・先行予約
・予約特典
以上のようなできるだけ単価を落とさない企画を考えます。
価格(3点)
他店と同じ商品なら安い方がいいです。特にNB商品の目立つアイテムは他店の価格は定期的に調査が必要です。
会社の考え(ブランドイメージ)や状況(客数が足りない)などで判断が変わるので、どちらが正しいとは決められないが、適切な判断ができるいかがポイントです。
販促力(20点)
・5点 広告
・4点 SNS
・4点 固定客化
・4点 企画
・3点 オリジナルデザイン
広告(5点)
広告はとにかく多岐にわたるので、ひとつずつこなしていきましょう。商品や企画に応じて予算を算定し、どの広告を利用するか決めていきます。
・折込チラシ
・ポスティング
・フリーペーパー
・DM(ダイレクトメール)
・ラジオ、テレビ広告
・SNS広告
・レジや店頭で手配り
SNS(4点)
今の時代SNSは必須のツールです。SNSに広告を出すことも可能ですが、基本的に無料で自社の情報を拡散することができます。
商品やサービスによって相性もあるのですが、利用者層がかぶらないので可能な限りすべてのサービスを利用します。
・YouTube
固定客化(4点)
販促は基本的に集客を目的として行いますが、お客さまは「新規客」「既存客」「固定客」の3つに分けられます。
販促=新規客の集客に目が行きがちですが、同時に固定客化の販促も行う必要があります。理想を言えば「売場力」「商品力」をある程度のレベルまであげてから販促を行うのがベストです。
企画(4点)
商品力にも企画のスキルはあるのですが、ここでは商品以外の企画が対象となります。
・抽選会
・コラボ
・イベント
・ポイント〇倍
オリジナルデザイン(3点)
販促には折込チラシやDMなどツールの作成を外部へ委託することもありますが、小規模の企画などは自社でデザインをするケースもあります。
SNSは特にタイムリーな情報をこまめに発信する必要もあるので、その都度外部へ依頼することは時間とコストを考えると不可能です。
・写真撮影
・写真加工
・ポスター作製
・予約表
・チラシ
以上をオリジナルで作成できるようにしましょう。
総合力(20点)
・5点 チームワーク
・4点 トップの統率力
・4点 設備投資
・4点 従業員満足
・3点 地元での評判
チームワーク(5点)
お店は1人では運営できません。また、人数がいてもチームワークがないと本来の力を発揮できません。
スタッフそれぞれがスキルを磨き、役割分担を明確にし、お互いに協力し合うことで、困難だと思われた目標を達成することができます。
トップの統率力(4点)
会社、店舗、部門、組織の単位は様々ですが、そこにいるトップの力で業績は決まります。
トップが先頭に立って動けば部下も動きます。トップが動かなければ部下も動きません。
設備投資(4点)
お客さまから見える場所、使用する場所、スタッフさんが働く環境やスキルアップに必要な時間と道具に適切な設備投資が出来ているかで判断します。
華美で贅沢をする必要はありません。不足している部分や老朽化が進んでいる箇所があれば早めに対処しましょう。
・気温(暑い・寒いなど)
・不衛生(トイレ・給湯室など)
・危険(車両・脚立など)
・POSシステム
・パソコン
従業員満足(4点)
従業員の満足度が低いとお客さまへ良いサービスはできません。会社は従業員とお客さまのために、従業員は会社とお客さまのために、お互い協力し合うパートナーです。
お互い利害が絡むので、時として敵対することもあるかも知れませんが、お互いにwin-winの関係を築くためにも利益の追求が必要です。
地元での評判(3点)
どの地域でも評判になるお店や会社はあります。それはいい意味でも悪い意味でもです。社長やスタッフさんが胸を張り自信をもって自社を名乗れるようにしましょう。
名乗った時の相手の反応でおおよそ評判は分かります。
商売戦闘力の評価点
人間力、売場力、商品力、販促力、総合力の5つのスキルでそれぞれ20点の配転なので、合計すると100点になります。
商売に終わりはありませんので、あくまでも参考点にしかなりません。また、基準点が明確でないので各企業のトップが自社の現状に合わせて配点してもいいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょう?
昨日に引き続き「イズム理論」を体系化してきましたが、まだまだ粗削りで未完成なので理論なんて大袈裟なものには程遠いですね・・・
ただ、大枠は見えたと思います。
あと何回かに分けながら過失修正して体系化を進めていこうと思います。