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商品を仕入れる早さと在庫の回転率が大事です!「イズム理論」商品力(スピード)

 

売上、利益の最大化を目指すイズム理論では、商品を導入するまでの早さと、仕入れてから売れるまでの早さ(回転率)この2つの『スピード』を重視しています。

 

どんなに良い情報でも時間が経てば鮮度は落ちます。他店の店頭に並ぶ前にどこよりも早く仕入れることによってお客さまとの信頼関係を築くことができます。

 

また、商品が売れる速さを「回転率」といいますが、話題の商品などは早く仕入れれば、それだけ回転率は上がります。

 

今回の記事では早く商品を扱うメリットと方法と回転率について書いています。売上げと資金繰りに直結する内容ですのでぜひ参考にしてみてください。

 

 

商品の導入と見切りはスピードが命

テレビやSNSなどで話題になった商品をいちはやく店頭に並べることができたら売れるのは当然です。

 

これを実現するには「情報収集力」と「スピード」が重要です。一般的に会社が大きくなればなるほど決済に時間がかかりスピードは遅くなります。

 

バイヤーや現場に近いスタッフに仕入れの権限があれば、情報をキャッチした瞬間に仕入れ先を探して注文までできます。この仕組みを作っておくのが重要です。

 

ただし、その様な商品の中には期待した数が売れない商品が出てくるのも事実です。しかしそれを恐れて仕入れに時間がかかったり、断念してしまうと本来得られたはずの売上、利益が失われてしまいます。

 

その仕入れの成功と失敗を重ねることで売れる商品を見つける「嗅覚」が成長するので、致命傷にならない程度に実戦で鍛えましょう。

 

仕入れた後は商品の動きを見極めて追加するか売切りにするか、もしくは見切りにして価格を下げるという判断が必要です。

 

一般的に小売業は週末の土日が平日の2倍~3倍の集客があります。導入後の週末にどのくらい動いたのかで判断するのがいいです。メディアで取り上げられた週の週末に売れなければ翌週には期待はできません。早々に見切りましょう!

 

 

スピードはお客さまとの信頼関係

「昨日テレビでやってた〇〇ありますか?」と聞かれることがあります。そのあとに続くのが「ここに来ればあると思って!」これはお店にとってかなりレベルの高い「誉め言葉」だと思います。

 

期待の表れでもあるのですが「このお店は情報の感度が高くて仕入れる行動力もあるから他より先にここに来た」と言ってくれているようなものです。

 

さすがに昨日の今日では難しいケースも多いですが、「今調べている最中です」「調べたところ明日には入荷出来そうです」という返答が用意されていれば期待に応えられます。

 

ここまでのレベルになるには仕組みが必要になるので、自社に合った方法を考えましょう。

 

 

商品の役割とは?

小売りの立場から見ると商品にはそれぞれ役割があります。そこをしっかり理解して自分のお店に今なにが必要なのかを見極めるのも重要です。

 

小売店から見た5つの商品分類

1.NB商品(ナショナルブランド)

2.定番商品

3.スポット商品

4.差別化商品(既製品)

5.オリジナル商品

 

 

1.NB商品(ナショナルブランド)

大手メーカーの商品で中でもテレビCMをしている商品。黙っていても売れる商品ですが、どこのお店でも扱っているので価格の勝負になってしまう。

 

この商品で利益を出すには難しく、集客商品の位置づけと考えた方がいいでしょう。お客さまの頭の中には他店の価格が入っていることが多いので、他店より高い価格設定していると「他の商品も高いお店」だと感じてしまいます。

 

定期的に多店舗調査をおこない価格のチェックを行いましょう。自店の集客が足りないときは思い切った値下げが必要な場合もあります。

 

2.定番商品

NB商品も定番商品の一部ですが、ここではスポット商品や差別化商品の中で、固定客がついた商品を指します。NB商品より利益率が高く、この定番商品を増やしていくのがお店の利益率を底上げする有効な手段です。

 

テレビや時流などで話題になるスポット商品は、初速は早いのですが売れなくなるスピードも早いです。定番になる事は少なく数ヵ月後には誰も見向きもしなくなってしまうことがほとんどです。

 

しかしその中にも定番になる商品が確実にあるので、それを信じてスポット商品の導入を進めましょう!

 

3.スポット商品

季節限定やテレビ、SNSなどで話題になった商品です。基本的には期間限定や初回のみ導入になりますが、ヒットする確率が高いです。売上げの大きな山を作れるのですが、山だけに上ったら降りてしまうことも多いです。

 

定番商品は安定的に売上を作れますが、スポット商品は瞬発的に大きな売り上げを作れるので、どちらも重要です。

 

4.差別化商品(既製品)

各メーカーは商品のグレードをいくつか用意していることが多いです。売れ筋は薄利多売のどこでも買える商品ですが、我々が扱う差別化商品は扱っている店舗の少ないグレードの高い商品です。

 

利益率は高いのですが、そのぶん販売価格が高いので売るのが難しい商品です。時間とコストをかけながら育てる商品の位置づけです。

 

5.オリジナル商品

メーカーが用意している差別化商品は、他社でも仕入れることは可能です(扱えない交渉はしましょう)。せっかく時間とコストをかけて、やっと売れるようになったらライバル店でも扱うようになった・・・これでは意味がありません。

 

そうならないように自社のオリジナル商品を開発することも重要です。ただしノーブランドの商品なので、自社のブランドが育っていないと売れるようになるまでには時間がかかります。

 

以上の5つの分類を理解したうえで上手くバランスを取りながら仕入れ商品を決めましょう。ただしスピードは重要です!

 

 

商品の回転率とは?

商品の回転率は一定期間に売れた回数を表します。一定期間とは棚卸を実施する周期になるのですが、理想的なのは月と年で算出することです。それにより正確な回転率が分かります。しっかり管理して、欠品や過剰在庫にならないようにしましょう!

 

売上原価÷在庫原価=回転率

10,000円÷1,000円=10回転

 

ひと月の間に1,000円の商品を10回仕入れしても、5個を2回に分けても10個を1回で注文しても売れた数が10個で10,000円なら回転率は変わりません。

 

但し、現場で1回と10回の発注頻度では作業工数が10倍なので、効率的ではありません。回転率が低い場合は売れていないので在庫数を減らす必要がありますが、逆に高すぎる場合は欠品する可能性があるので、在庫数を増やさなければなりません。

 

業種によって理想とする回転率は変わりますが、小売業の場合は2回転を目標にして少なくても1回転はするようにしましょう。

 

回転率は差別化商品の比率が上がると悪くなるのが一般的です。回転率の高い商品と低い商品のバランスが重要になるのでしっかりと管理しましょう。

 

 

対応が遅れるとロスを招きます

商品の売れ方は一定ではありません。回転率を管理する理由はいくつかありますが、重要なのは下記のとおりです。

・商品のロスを減らす

・欠品率を減らす

・資金繰りをよくする

 

 

商品のロスを減らす

回転率が悪いという事は在庫が動いていないという事なので、食品は賞味期限が迫りますし、アパレルなら季節が変わってしまいます。

 

コロナ禍のマスクのようにあっという間に相場が崩れることもあります。商品価値が下がってしまうので、値引き販売や最悪の場合は廃棄処分となります。

 

欠品率を減らす

私は小売業において欠品は致命傷だと考えています。せっかく来てくださったお客さまはガッカリして帰るしかありませんし、もしかしたらライバル店に行ってしまうかもしれません。そこで当店より安く買えたり、良いサービスを受けたら、二度と当店へは来てくれなくなると思っておいた方が現実的です。

 

1度の欠品で生涯顧客を失う可能性があるという危機感を発注担当者にないと欠品率は上がるので気を付けましょう。

 

逆に欠品が怖くて過剰に在庫をかかえると回転率が悪くなり資金繰りが悪化します。なにごともバランスが大事です。しっかりと回転率を管理して適正在庫を把握しておきましょう。

 

資金繰りをよくする

在庫はすべてお金です。仕入れた商品は必ず支払いが発生します。回転率が悪いと、売れていないのに(収入がないのに)支払いはしなくてはなりません。

 

戦略的に在庫を確保するならいいのですが、戦略もなく回転率を無視していると在庫は増える一方です。なぜなら欠品は目立つので、発注担当者は品切れして怒られるより在庫を増やす方がリスクは少ないと考えるからです。

 

在庫管理の理想は「欠品率」と「回転率」を判断材料にすることですが、どちらも管理していないという場合は、まず現状の欠品率を算出しましょう。回転率は月単位でいいので先月の数字や来月まで待って今月の数字を使って算出しましょう。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

前半はいかに早く話題の商品を仕入れるかについて、後半はその仕入れた商品の売れる早さや回転率について書かせていただきました。

 

商売には常にリスクがついてきます。安全な方法だけではチャンスを逃してしまいます。普段からしっかりと数字の管理をしていれば、ここぞという時にスピード感を持って手を打つことができます。

 

売上、利益の最大化には備えが必要という事ですね!実際の数字を使って実践あるのみです。

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