店舗の販促には欠かせないツールになってきたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)ですが、上手く活用できている企業とそうでない企業に大きな差が出てきているのが現状です。
新しいサービスが登場する度に、アカウントをとって何度か投稿したけど現在は放置したまま・・・ということもあるのではないでしょうか?
たしかに全てをまんべんなく運用するのは労力がかかります。基本的には無料で利用できるツールですが、更新するには人件費というコストがかかります。自社の業種、業態に適したSNSを見つけて力を入れる優先順位を決めましょう。
SNSは必須のスキルです
今回は企業や店舗のSNS販促で集客する方法をご紹介します。これを読めば自社に合ったSNSの見つけ方と活用方法がわかり集客につなげることができます。
私の提唱する「イズム理論」では販促力の中に「SNS」という項目があり、これからの時代に情報発信や集客に欠かせないツールであり、スタッフさんにとっては必須の「スキル」だと考えています。
ぜひ最後まで読んでいただき活用してください。
4大SNSの特徴とは?
SNS販促が集客につながると話題になってから久しいですが、その中でも利用するユーザーが多い4大SNSと言われているサービスがあります。
ここではそれぞれの特徴をご紹介していきますので、自社に合うサービスを探してみてください。
4大SNSの特徴とは?
・LINE
国内ユーザー数:2,600万人
年齢層:30~40代
特 徴:実名での登録なので情報の信頼性が高い。企業には個人とは別に「フェイスブックページ」という登録方法が用意されている。Twitterと比較すると拡散力は弱いが「広報」としての役割に適している。
企業アカウントのフェイスブックページで集客、販売はあまり期待しない方がいいです。いかに「買ってほしい感」を出さずに商品の使い方や魅力を伝えたり、店舗がある場合はイベントなどの告知に利用した方が有効です。
国内ユーザー数:3,300万人
年齢層:20~30代(女性中心)
特 徴:写真と動画の投稿がメインで、コメントの文章より、いわゆる「インスタ映え」という言葉の通り写真のインパクトや感性で『世界観』を共有するツールです。アパレル関連や飲食店に向いているといえます。
Facebookと同様に直接的な販売を目的にはせず写真での「口コミ」を意識して投稿をしましょう。#(ハッシュタグ)を付けて投稿すると同じ目的で情報を集めている人に見てもらえるので、拡散力がアップします。
国内ユーザー数:4,500万人
年齢層:20~30代
特徴:なんといっても「拡散力」に優れたツールで「バズる」という意味ではtwitterが一番可能性あります。一夜にして有名人になったり商品が売れたりします。
ただし、匿名での登録が可能なので、Facebookより情報の信頼性が低く、誹謗中傷もあるので「炎上」しやすいツールとも言えます。発信には充分気を付けましょう。
LINE
国内ユーザー数:8,300万人
年齢層:幅広い年齢層
特徴:一番の特徴は幅広い年齢層の利用者と人数です。元々は個人やグループの情報交換ツールとして利用者が増えていったのですが、現在はLINE@という企業アカウントで情報発信できるサービスがあります。
LINE@はそもそも広告や宣伝ありきのサービスなので、クーポンやポイントカード機能があり、他のSNSより販促向きのツールと言えます。
また、他のSNSとは違いあくまでも1対1、もしくは企業から一方通行でクローズドな状態なので利用者も安心です。ただし、必要以上に投稿が多いとブロックされやすいという特徴もあります。
YouTube
SNSとは違うのですが、無料で自社のメディアが作れるという意味では上手く使うことができればSNS以上の効果が期待できます。
SNSとの連携にも相性が良いので、長い目で見た時のWEBマーケティングには必要になるかもしれません。
SNS運用のメリット
SNSの運用は「インターネット上に情報が残る」というメリットでもありデメリットでもあります。それぞれの特徴とメリット、デメリットを考慮して慎重に利用してください。
メリットとは?
・基本的に『無料』で利用できる。
・利用開始のハードルが低い
・利用者数が多く沢山の人に見てもらえる
・細かいセグメントで広告が可能(有料)
基本的に『無料』で利用できる。
基本的にと書いたのは、アカウントを作成して情報を発信するだけなら「無料」で始められますという意味です。
慣れてきてアカウントの登録者数が増えてきたら有料の「広告」を出したり、LINE@ならプランを変更してメッセージを送れる数を増やしたりすることができます。
利用開始のハードルが低い
どのSNSもアカウントの作成が簡単で、ページを作りたいと思ってすぐに自社のアカウントが作成できます。店舗や商品ごとに作ることも可能なのでサービスや商品によって差別化したいときに便利です。
利用者数が多く沢山の人に見てもらえる
それぞれのSNSにファン層がいて、気に入ってもらえれば「いいね」「シェア」「リツイート」などで拡散してもらえるチャンスがあります。
それによって今まで届けることができなかった人にも、自社の情報を届けることが可能になります。
細かいセグメントで広告が可能(有料)
有料ですが、自社の商品に合った客層に対して細かく設定をしてアプローチすることができます。(セグメント広告といいます)
・地域
・年齢
・性別
・職業
・行動履歴
以上のほかにも細かく設定できるサービスもあるので、狙いたいターゲットに効率よくアプローチが可能なので、究極の広告と言えるのではないでしょうか
SNS運用のデメリット
・成果を出すには時間と労力が必要
・誹謗中傷、炎上などトラブルになるリスク
成果を出すには時間と労力が必要
気が向いたときに写真を投稿しておこう・・・というレベルでは確実に失敗します。毎日コツコツと優良なコンテンツを投稿し続けることで初めて効果が出ます。
無料なので気軽に始められるのですが、コストがかかっていない分、簡単に手放せてしまうのも事実です。
成果を出すには運用担当者を決めて定期的に投稿する戦略的な計画が必要です。それには時間とコスト(人件費)がかかることを前提に進めましょう。
誹謗中傷、炎上などトラブルになるリスク
自社の配慮に欠けたコメントや写真によっての炎上や、自社以外でも悪意のあるコメント、同業者からの嫌がらせ・・・オープンで匿名性の高い場所では、いつもリスクを伴っていることを忘れてはいけません。
まさか自社が…なんてことはありませんので、あらかじめ対応方法は準備しておくことをおすすめします。
・コメントの削除
・アカウントの停止
・各SNS運営会社への連絡
・営業妨害、恐喝など法的な手段
SNSで集客する方法
SNSで集客すると書いていますが、一番気を付けなければならないのは「買ってください感」を出さないことです。SNSはあくまでもコミュニケーションツールなので、売込みはあまり受け入れてもらえない世界です。
例えばアップルのiPhoneのように、すでにブランドが確立していて、ファンが新商品を待っているような場合は別ですが、それでも宣伝ばかりでは誰も見てくれなくなるでしょう。
そこを無視して運用を続けても成果(集客・売上げアップ)にはつながりませんので気を付けてください。
・それぞれのSNSに合わせた定期的な投稿
・SNSでのイベントを開催
・広告の出稿
それぞれのSNSに合わせた定期的な投稿
自社のアカウントを育てるという気持ちで、SNSそれぞれの特徴に合わせた投稿をします。
年齢層、投稿頻度、写真のクオリティ、言葉のニュアンス、人間味、などを考慮し、無理のない程度に投稿者のイメージを設定してブランディングしましょう。
投稿頻度はtwitter(1日3~5回)→Instagram(1日1~3回)→Facebook(1日1~3回)→LINE@(週1~2回)の順で減らしていきましょう。業種や業態にもよりますのであくまでも参考程度にしていただき、同業者の成功事例を研究することも重要です。
SNSでのイベントを開催
情報の拡散をしてもらうには、ある程度の分母(登録者)が必要です。定期的にイベントを行って登録者を増やしたり、同時に商品やサービスの宣伝をしましょう。
拡散して欲しい商品や店名に#(ハッシュタグ)を付けての投稿してもらったり「いいね」「シェア」をイベント参加条件にして、対象商品やグッズをプレゼントする方法です。
広告の出稿
有料になりますが細かくセグメントができるので、宣伝したいターゲットにピンポイントで広告を表示することができます。
化粧品ならターゲットは女性だけでいいし、ブランドごとに年齢層は細かく設定しているはずです。購入する見込みのないところに広告を表示しても効率が悪いので、しっかりとターゲットを絞り込んで出稿しましょう。
業種に合ったSNS選定
SNSと言ってもそれぞれに特徴があり運用の方法も変わってくるし、業種によって見込み客が多いツールも変わってきます。
ではどのSNSを運用すればいいか?
答えは「全部」です。もちろん優先順位はありますが、基本的にはそれぞれに自社のお客さまがいることは間違いありません。ある程度の年齢や性別で利用者は選別できますが、キッパリと分かれている訳ではありません。
50代の男性でもInstagramをメインで利用している人もいますし、20代でもFacebookをメインにしている人もいます。
結局はかけられるコストに応じてですが、自社の状況に合わせて運用できる範囲を広げましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
SNSの利用者は今後も増えていくことでしょう。TikTok (ティックトック)のようなサービスも出ており人気を集めていて、広告も頻繁に出るようになってきました。
時代の流れとともに流行り廃りはあるかもしれませんが、インターネット上での情報拡散や集客は必ず必要になります。上手く時流に乗って自社の業績につなげていきましょう。