こんにちはイズムです。
あなたは「売れる商品」と「売れない商品」のどちらを扱いたいですか?・・なんか意地悪な質問ですね(汗)
そりゃ並べるだけでドンドン売れて儲かればそれに越したことはありません。でもそのような商品はどこでも買えてしまうので、お客様はより「安い」「近い」「便利」なところへ行ってしまいます。
そこで重要なのが「売れない商品」です。本当に売れなければ意味がないのですが(笑)並べただけでは売れない商品という意味です。
ようするに「差別化商品」ですね、過去に何度も書いてきたテーマですが、少し切り口を変えてご紹介したいと思います。
売れる商品は強者(大手)の戦略
タイトルには「売れない商品がお店を強くする」と付けましたが、まさにその通りです。毎月ABC分析をして「売れる商品」ばかり残していたらお店の魅力はなくなります。
もちろん業態によります。コンビニさんは徹底的にABC分析をして、とにかく売れる商品を集めることが業績に直結します。スーパーやドラックストアさんもその要素は強いです。強者(大手)の戦略ですね。
我々のような中小企業はそうはいきません。売れ筋商品も品揃えとして必要ですが、力を入れるべきは並べただけでは売れない「差別化商品」です。
差別化商品とは?
ひとことで差別化商品と言っても様々です。
単価を縦軸、利益率を横軸にしてマトリックスを作成しました。
私の本業は酒屋なのでワインで例えてみます。
A=差別化商品(利益率50%以上)
お店のオリジナル商品や、メーカーの商品でもグレードの高い限定品などで、お店にとっては一番売りたい商品です。
ワインだと海外から直輸入しているものや、オリジナル商品。ワイナリーでも安売り用のワインから高級品まで作っているところが多いので、グレードの高い方のワインです。
B=差別化商品(利益率30%以上)
Aと同様でオリジナルやグレードの高い商品ですが、他社の安い商品からこちらに移ってもらいたい商品です。ワインだと中価格帯でスーパーやコンビニではあまり扱っていない。
C=ブランド商品(利益30%以下?)
値段は高いけど利益が少ないのはブランド品が当てはまります。品揃えとしては必要ですが、あまり積極的に販売する必要はありません。要望があるうちは置いておく程度でOKです。
Aと価格は同程度、もしくはもっと安いけどこちらの方が品質は高いですよ!というセールストークでAの商品に変えてもらいましょう。
ワインでいうと「オーパスワン」や「シャトー・マルゴー」のようなブランド品です。
D=NB商品(利益率0~10%?)
テレビCMなどに出たりスーパーのチラシに掲載される商品です。需要はあるので扱わない訳にはいかないが儲からない。集客商品なので「お店を知ってもらう目的」で売り出してみるのもいいかもしれません。
ワインならチリ産500円ワインとか大手メーカーさんの商品です。
Aに入る商品はありましたか?
ABCDの商品が同じ数だけ売れたら当然ですが一番儲かるのはAの単価も利益も高い商品です。でも実際のお店では同じ数が売れる訳ではないので、まずは今の現状を知る必要があります。
業種や立地によって単価は変わるので、一概に「〇〇〇円以上がAです」とは言えないのですが、私の地域でワインだと2,000円~数万円になると思います。
あなたのお店にAに入る商品はありそうですか?Bならある可能性は高いと思いますが、ぜひAにもチャレンジしてください。
売れないAをどうやって売るか!
Aの商品は売れないのが分かっているので、売る努力が必要です。基本的に商品はなければ売れませんが、最初は数量限定の予約販売でもいいかもしれません。
当店では数年前から1年に1回「オッチェッリバター」というイタリアの高級バターを予約販売しています。100gでなんと1680円(税別)です。雪印さんの100gバターは定価で250円なので、スーパーさんだといくらでしょう・・・198円とかだと思います。
価格差は8倍以上になりますが、予約で100個以上売れます。初年度からこんなに売れたわけではありません。年々増えているので上手く育っていると思います。
100g・1680円のバターを購入するお客さまは「グルメ」「新しいもの好き」「珍しいもの好き」「高級志向」「プレゼント好き」「SNSに投稿するのが好き」「人と違うものがいい」・・・などの傾向があると思います。
そのような方が好みそうな商品を見つけるのが重要な仕事です。私は「こんな商品誰が買うの?」と言われるのが最高の褒め言葉だと思っています(笑)
少しずつでもA群を購入してくださるお客さまが増えてきたら、品揃えを増やしたりオリジナル商品にチャレンジしてみましょう。必ず買ってくださる方はいるはずですし、お店の利益率は確実に上がって行きます。
来店動機
差別化商品にはリスクはあるのですが、あのお店に行けば「面白い商品がある」「なんかワクワクする」「新しい発見がある」という期待をもって来てくれます。確実に立地や価格ではない「来店動機」になるので、そのためにも「差別化商品」が必要なのです。
来店動機ということで商品ではないのですが、当店では「アルミ缶の回収」を行っています。350ml缶を1本=円換算で引き取っています。もちろん他店で購入した商品でもOKです。
手間暇はかかりますが、リサイクルにもなるし、他店ではやっていないのでお客さまの「来店動機」にもつながります。
まとめ
いかがでしたでしょう?
並べただけでは売れない「差別化商品」をいかにして売るか!これが商売の醍醐味でもあります。
どうせやるなら楽しんでやりましょう!
好きな商品なら趣味の延長として考えてもいいかの知れません。私はワインが大好きなので助かっています(笑)
チリのワイナリーとコラボして赤ワイン用のぶどう品種「カベルネソーヴィニヨン」と白ワイン用のぶどう品種「ゲヴェルツトラミネール」をブレンドしたワインを開発しました。このブレンドは世界初の組み合わせです。
日本で一番権威のある品評会「サクラワインアワード」でなんと『金賞』を受賞しました!こんなことワインが好きじゃなければできなかったと思います(^_-)