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人時生産性とは?算出する計算式と向上方法を紹介します。

人時生産性ってなに?

にんじ?じんじ? ※(にんじせいさんせい)です。

これを計算するとなにが分かるの?

 

日常の生活ではまず使うことのない「人時生産性」ですが、ビジネスの世界では非常に重要な数値になります。あなたのお給料もこの人時生産性を上げなければ増える可能性は低いでしょう。

 

イズム
今回はこの人時生産性の算出方法と向上させる方法をご紹介しながら深掘りします。

 

 

 

人時生産性とは?

人時生産性は従業員1人が1時間で稼いだ金額です。一般的には荒利で計算するので下記の計算式になります。※製造業などの場合は生産性が荒利ではなく製品の数量になります。

 

総労働時間÷荒利益金額=人時生産性(金額)

 

企業によって算出する期間は様々ですが1日単位でもいいですし、1週間、10日、半月・・・短くても1ヵ月単位では確認しましょう。お給料も月単位で支給している企業がほとんどなので、比較する上でも都合がいいと思います。

 

人時売上高とは?

人時生産性は「人時売上高」と比較して使われることもあります。荒利益高を売上高に変えて、従業員1人が1時間でいくらの売上げ上げたかを算出します。

 

この2つの数字を見ることによって打つ手が見えてくるので、どちらも算出しておきましょう。

 

 

人時生産性の具体例

それでは実際に数字を使って算出してみましょう。

月商1,000万円(利益率40%)のお店があって1人200時間働いていたとします。5人の時と4人の時で算出します。

5人×200時間=1,000時間

売上1,000万円÷1,000時間=10,000円(人時生産売上)

荒利 400万円÷1,000時間=4,000円(人時生産性)

 

4人×200時間=800時間

売上1,000万円÷800時間12,500円(人時生産売上)

荒利 400万円÷800時間5,000円(人時生産性)

 

当然ですが同じ売上、利益の場合は少ない人数の方が人時生産売上も人時生産性も高いです。いかに効率を良くして少ない人時でも成果を上げられるかがポイントになりますね!

 

この数字を把握しておけば設備投資にいくらまでかけられるかも見えてきます。機械化や外注などによって効率化できれば人時生産性が上がります。

 

 

人時生産性の向上方法

人時生産性を向上させるには2つの見方があります。

1、利益率を上げる

2、労働時間を減らす

 

どちらを先に検討すべきでしょう?

できれば2つとも並行して手を打ちたいところですが、まずは現状の確認を行い業界の平均と比べましょう。

 

また、労働時間を減らす=人件費の削減に直結するので従業員さんの不満につながります。さらに人時を減らすと同じ仕事量を少ない人時でこなさなくてはなりません。自由な時間は少し増えたけど、仕事の負担は増えて収入は減った・・・辞めてしまいます。

 

よほど人時生産性が悪く、業界平均との差が大きい時は別ですが、まずは①の利益率を上げることを優先した方が無難です。

 

1、利益率を上げる

利益率を上げる方法はブログの過去記事にたくさん書いてきたので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

ここにはポイントだけ記載します。

・値上げをする

・差別化商品を増やす

 

大事なのは利益率を上げるという事で、単純に「利益額」を上げるとは違うという点です。値上げの逆で値下げをすれば売上げと利益の額は増えるかもしれません。

 

しかし、値下げをして売上げを上げるという事は売上点数を増やさなければなりません。どうでしょう、人を増やさないと難しくありませんか?

 

人時生産性を上げようと思っていたのに逆に上がる可能性があります。もちろん企業の現状によっては値下げが必要な場合もありますが、優先すべきは値上げをして、または利益率の高い商品を導入して全体の利益率の底上げをすることです。

 

↓こちらも合わせてどうぞ

利益率を上げたいなら値上げをしなさい!|客層を変えるぐらいの覚悟も必要です。

 

販売価格の決め方【儲かる価格戦略】

 

イズム理論とは?|商売偏差値と計画作成5つのステップで「稼ぐ力」を鍛えましょう!

 

 

2、労働時間を減らす

労働時間を減らす方法は大きく分けて2つです。

・機械化や外注を増やして人時を減らす

・投資をせずに人時を減らす

 

機械化や外注を増やす

効率化=機械化が頭に浮かぶと思います。実際に小売りの世界では自動釣銭機の導入は当たり前になっていますし、無人レジもかなり普及してきました。

 

以前大手ラーメンチェーン店さんの厨房で斜めに傾いた釜がグルグル回っているのを見ました。あれはチャーハンを作っていたんですね…確かに鍋を振り続けることを考えると効率的ですし機械なら疲れないし腱鞘炎にもなりません。※でもなんか味気ないので見えないところでやって欲しい(^_^;)

 

近い将来にはタクシーやバスも自動化されるでしょうから運転手さんが必要なくなってしまいますね・・・

 

 

投資をせずに人時を減らす

先ほどあまりお勧めしませんと書きましたが、待ったなしの企業もあるかもしれません。まず検討すべきは部署移動で、人数の多い会社は有効な手段です。ただし総労働時間は変わりませんので「人時生産性」は変わりません。

 

目的を①利益率を上げる。にしなければ意味がありません。それでもダメなら実際に人時を減らす検討が必要になります。

・残業を減らす

・パート・アルバイトさんの時間を減らす

・リストラ(退職)

 

非常に厳しい判断になると思います。できれば人時を減らさずに解決できる方法がベストですが、会社を存続させるには必要な手段かも知れません。

 

業界や時流、立地、ライバル・・・様々な要因で事業の環境は一変します。これらを予測して対応できる余力も必要です。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

働き方改革や少子高齢化がすすみ、企業は少ない人数でこれまで以上の成果を出さなくてはならない時代になりました。

 

これからはAIや機械化の技術がさらに進み、人時生産性を高めるサービスも増えると思います。もしかしたらそれらを自社で導入し、研究を進めて商品化するのも今後の生き残りの方法(人時生産性の向上)かもしれませんね!

 

いずれにしてもまずは自社の数字を知ることがスタートです。しっかり活用していきましょう。

 

 

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