赤・白・ロゼに次ぐ【第4のワイン】と呼ばれ、世界中で大流行になっている「オレンジワイン」ですが、最近は日本でも良く聞くようになりましたね!
今回はそのオレンジワインがなぜ流行っているのか?や歴史、製法などについてまとめてみました。
そもそもオレンジワインとは?
前知識がないとフルーツのオレンジで作ったワイン?と思ってしまいますが、そうではありません。ワインの色がオレンジなのでその名が付いているのですが、決してすべてのオレンジワインが鮮やかなオレンジ色をしている訳ではありません。
なんだか謎かけみたいで分かりずらいですね・・・なぜそうなったかの理由も追ってご説明いたします。
オレンジワインの製法
簡単に言うと白ワイン用のぶどうを使って赤ワインの製法で造られるのがオレンジワインです。通常白ワインは皮が緑の「白ブドウ」を使って、皮や種を取り除いて作ります。
また、赤ワインは濃い紫の「黒ブドウ」を使って色や渋みを付けるために皮や種も一緒に仕込んで作ります。
オレンジワインは白ブドウの皮や種を一緒に仕込むことで、これまでの白ワインと赤ワインに無かった色や味に仕上げたことが第4のワインと言われている理由です。
全てオレンジ色ではありません
オレンジワインを名乗っていても、見るからにオレンジ色のものや色が薄くオレンジに見えないワインもあります。これは果皮の色素や取り出すタイミングにもよりますので、オレンジ色のワインが必要な場合は良く確認してください。
ちなみにロゼワインの作り方は大きく2通りあります。ひとつは赤ワインを作る途中で皮や種を取り除いて色を付けすぎない。ふたつめは白ブドウと黒ブドウの果汁をブレンドしてからワインを仕込みます。
ただし、ヨーロッパのワイン法では完成した白ワインと赤ワインをブレンドすることは禁止されています。あくまでも発酵前のブドウ果汁のブレンドのみが許されているのです。※フランスのシャンパーニュ(シャンパン)だけは例外として許されています。
オレンジワインの歴史
オレンジワインのルーツはワイン発祥の地と言われているジョージア(日本では2015年まで『グルジア』と呼んでいました。)が起源になっています。
ジョージアでは素焼きの甕「アンフォラ」を地中に埋め込み、そこへブドウを房ごと入れて作るという伝統的な製法が残っていたので、オレンジワインが生まれて今の時代まで受け継がれてきました。
しかし、残念なことにジョージアは旧ソ連の支配下にあって、国際市場には出回れずに忘れ去られてしまったという歴史があります。
オレンジワイン誕生
そんなジョージアワインに着目したのがイタリアの自然派ワイン生産者『ラディコン 』や『グラブナー』たちで、1998年に初のオレンジワインが生まれることになるのです。
このワインが高い評価を受けて、イタリアを皮切りに世界中へ広がっていきました。もちろん日本でも造られています。
オレンジワインが流行っている理由とは?
世界的に流行っている理由は2つあります。
ポイント
①自然派ワインブーム
②料理と合わせやすい
①自然派ワインブーム
通常の白ワインには酸化防止剤の役割もはたすタンニン(赤ワインにはある葡萄の皮から抽出される渋み成分)が入らないので、亜硫酸(酸化防止剤)が多めに必要になります。
そこでオレンジワインに白羽の矢が立ちました。赤ワインほどではないにせよタンニンを含むことができるので、亜硫酸の量を抑えることができたのです。
昨今の自然派ワインブームに後押しされて広がったのは間違いありません。しかし、オレンジワイン=100%自然派ワインという訳ではありませんのでご注意ください。
②料理と合わせやすい
もちろんすべての料理と相性が良いという訳ではありません。ただし、これまで比較的ワインとは合わせにくかった「インド料理」「中華料理」「韓国料理」など辛い香辛料を使った料理と合わせやすくなったという点です。
白ワインでは負けてしまう、赤ワインでは渋みが合わない・・・という場合に中間のオレンジワインなら合わせることができるのです。(ロゼでも可能)
まとめ
いかがでしたでしょう、第4のワインを飲んでみたくなりましたか?ワイン好き、ましてや新しいものには目がないという方には必須のアイテムですね!ぜひ新しい味わいをお楽しみください。