成績の良い営業マン、店舗なら店長、バイヤーさんはなぜ自分の商品やサービスが売れるのか?おそらく今回ご紹介する「購買心理の7段階」を上手く活用しているからだと思います。
センスの良い方なら無意識のうちに実施しているかもしれませんが、より深く理解することでさらに売れるようになるでしょう。
①注意→②興味→③連想→④欲望→⑤比較→⑥確信→⑦決断
お客様はこの7つの思考や行動の段階を踏んで購入に至ります。もちろん人間であるあなたも同じです。実際にスーパーやコンビニ、ネット販売で商品を購入したことを思い出しながらこのレポートを読んでいただくと分かりやすいと思います。
「目的買い」と「ついで買い」
先ほどの「購買心理の7段階」を踏まずに購入するケースがあります。それは『目的買い』です。いつも使っている、食べている商品やサービスは既に①注意~⑥確信まで終わっているので迷うことなく手に取ってレジへ向かうでしょう。
とは言っても、たまに⑤比較があるかも知れません。同じ商品でも他の店舗の方が安かったりポイントがたくさん付くかも?類似商品でもっと良いものが発売されたかも?
というように何かをキッカケに不安になり、比較が始まります。その先は同じく⑥確信→⑦決断(購入)に繋がります。
あなたは気が付きましたか?この『何かをキッカケに』が①注意なのです。
あなたが自分の商品を販売する立場なら、他社商品を使用しているお客様からは比較対象になる必要があります。そのためにまずは注意を引くことが重要なのです。
また「ついで買い」はあなたも経験があると思うのですが、パッと見て「これいいじゃん!」と思いカゴに入れるパターンです。
今回は『パッと見て』の部分が重要ですね、パッと見させる何かが①注意を引いたことによって⑦決断に至ったのです。この際も②興味~⑥確信の段階も踏んでいると思ってください。単価の安い商品ほどこの段階にかかる時間は短くなります。
7つの段階をひとつずつ深堀しましょう
購買心理の7段階
①注意
日本人は忙しい、休日の日にゆっくりショッピング・・・という訳でもなければ買い物早く終わらせたいものです。
これもご自分の買い物経験を思い返してもらいたいのですが、お店に行った際に全ての商品をひとつひとつ手に取ってじっくり購入の検討をしたことはありませんよね?
基本的には目的の商品があるところまで歩きながら「何かあるかな?」と流し見で左右を見ていると思うので、おそらく目にも入らない商品も沢山あると思います。
そのなかで『売りたい商品』の①注意を引く必要があります。一言でいうと「キャッチコピー」です。
キャッチコピーの伝え方
- POP(特に上段に大きく入れるコピー)
- 陳列ボリューム
- 試飲、試食、テスター、実演
- 音声(呼込み、店内放送、録音)
以上だけではなく方法はたくさんあります。お店を選んでいただく際も同様ですね、まずは商品を見る前にお店に入ってもらわないと始まりません。看板やのぼりなどで①注意を引き興味を持ってもらいましょう。
とにかくここがスタートで分母になります。キャッチはしっかりと検討して選びましょう!
購買心理の7段階
②興味
①注意だけでは情報が不足しているので、ここで反応してくれたお客様は既に②興味を持っていると考えていいです。「どういうこと?」「なにがあったの?」という状態に次の情報を提供します。
例えば新しくできた飲食店に行列ができていたら①注意で目が行きますね、②興味は「何のお店かな」という情報が欲しくなりますので「ラーメン」「カレー」などの看板やのぼりを見えるようにしておく。また、メニューや写真もあった方が情報量は増えますね、そうすることによって次の③連想に思考が移ります。
購買心理の7段階
③連想
先ほどのラーメンやカレーの看板やメニューを見ると「どんな味かな?」とイメージします。連想とは『使用時体験』と言って、商品を使っているところ、食べているところを想像させることです。
ラーメンだと醤油、味噌、とんこつ、など味の種類、また「柔らかくてトロッとしたチャーシュー」「トッピングに焦がしニンニク」などより具体的に味わいを連想してもらい次の「食べたい!」の④欲望につなげます。
購買心理の7段階
④欲望
ラーメンを「食べたい」という④欲望以外で例えると「ダイエットサプリ」ではどうでしょう?「痩せたい!」という④欲望を想像してもらう為に「痩せた自分の姿をイメージしてもらえばいいのです。
欲望は無限にあります
- 出世したい
- 美味しいものが食べたい
- 健康になりたい
- 結婚したい
- 英語が話せるようになりたい
ある意味人間の『欲望』は無限にあります。その欲望を叶えるため、必要な時に必要な人へアプローチすることが大きなビジネスチャンスにつながります。
購買心理の7段階
⑤比較
欲望のまま迷わず商品を購入してしまう人もいるかも知れませんが、通常はここで⑤比較の段階に移ります。
購入した後で後悔しない為に、品質、価格などを比較をします。その際に他商品に負けないように差別化ポイントをしっかりアピールできる準備をしておいてください。
購買心理の7段階
⑥確信
比較によって生き残った商品が⑥確信に移る一歩手前では何が必要か?「安心」や「最後に背中を押してあげる」ことです。
安心・最後の一押し
- 家で使ってみて気に入らなければ返品もできます。
- 商品あるだけで終了です。(限定です・今だけです)
- 良くお似合いです。
自分なりの「決め言葉」をいくつか用意しておくとクロージングがスムーズです。
購買心理の7段階
⑦決断
いよいよ最後の決断の時です。もう購入はほぼ確定ではありますが『油断は禁物』です。
先ほど例にあげたラーメンや飲食店なら入店の段階でほぼお買上げは確定なのですが、小売店の場合はそうはいきません。
例えば衣料品店で店員さんの接客で⑥確信まで進んだとします。そこからレジスタッフさんに引き継いだら、対応が悪いから買いたくない!なんてことも可能性はあります。
最後まで気を抜かず、『お財布を開いてお金を支払っていただく瞬間』が最後の⑦決断だと心に刻んでおいて下さい。
まとめ
「購買心理の7段階」いかがでしたでしょう?まずは自分がお客様に立場になってどう心理や思考が変わっていくか?先に進んでもらうにはどのような情報がどのタイミングで必要か?というのを考えることが大きなポイントですね!
もちろん人によって又、商品や単価によって心理が移るのに必要な時間や情報は様々です。しかし、この7段階の基本を知っていれば接客する時やPOPを作る時、非常に便利です。
ぜひマスターして活用してみてください。