目次
差別化が会社の生命線
今の時代どんなお店(会社)にも差別化が必要です。強みやストロングポイントなどの言い方もあり、まさに会社の「強み」で業績を伸ばしていくための『生命線』です。
大手さんは「大手」ということが既に差別化ポイントなので、基本的には大手さんができないような、キメ細かいサービスや商品のアイデアをひねり出して実践するしかありません。
変えないことが差別化かも?
企業には変えてはいけない部分と、変え続けなければならない部分があります。それはその企業によって「千差万別」なので一概には言えません。
もしかしたら一見変えてはいけないように見える、代々受け継いだ「企業文化」や「こだわりの味」などを時代のニーズに合わせて変える必要があるかも知れませんし、逆に変えないことが「差別化」になるかも知れません。
そこを見極めるのが経営者の仕事で、その経営判断の材料を用意するのが幹部や現場のスタッフさんの大事な仕事です。お客様やスタッフさんの言葉に耳を傾けて情報収集をしていきましょう!
POPとプライスカードの違い
今回ご紹介するのはPOPでの差別化です。あなたはPOP(ポップ)とプライスカードの違いは知っていますか?
POPとは(Point of purchase)の略で「購買時点販促」という意味で販促のひとつです。プライスカードは「価格札」とでも訳しましょう、おおよそ書かれているのは「商品名」「容量」「価格」になります。
POPは大きく分けて2通り
私の提案ではPOPの使い方は2通りあるのですが、どちらも「差別化を伝える」ことを目的としています。言いかたを少し変えると「差別化ポイントをPOPで伝える」です。
差別化を伝える2種類のPOP
・商品POP
・案内POP
この2つを解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
私の成功事例
私が差別化POPの威力に気付き量産しまくったのは今から23年前です。おかげで業績は見る見る伸びていき独立もすることができたのですが、まさに差別化のPOPのおかげです。
独立後の年商は初年度3千万でしたが10年で14億まで伸ばすことができました。今はインターネットの時代ですが差別化POPはどこでも応用できるので便利です。また、お店が存在している以上POPは不可欠なので覚えておいて損はしませんよ!
差別化POPの作り方
それではここからが本題です。まず差別化POPを分かりやすいように「差別化」と「POP」に分割しましょう。
・差別化→他店にない強み(ストロングポイント)
・POP→強みをアピールするツール(見える化する)
差別化
まずは差別化ですが、すでにあなたのお店(会社)に明確な強みがあれば、あとはそれをPOPにして、とにかくお客様に知っていただく事です。
また、「うちにはそんな差別化ポイントなんてない」という方がいるかもしれませんが、今の時代に生き残っている会社なのですから必ず『差別化ポイント』はあるはずです。または「あったはず」です。もし業績が下がっているのなら、時代の変化とともに差別化ポイントが古くなってしまったのかもしれません。
新しい強みを見つけるにもその「差別化できていたポイント」は重要なヒントになるかもしれないので、できるだけ明確化してください。
◆我々中小企業は「品質」と「サービス」
大手さんなら数の原理で「価格の安さ」が差別化ポイントになるかも知れませんが、我々のような中小企業は「品質」と「サービス」で差別化するしかありません。
今回は見つけるところまでのお手伝いはできませんが、必ずあるはずなので、しっかりと明確化してください。
POP
差別化ポイントが明確になったら、あらゆる手段でお客様へ伝えてください。
・折り込みチラシ
・DM(ダイレクトメール)
・ポスティング
・ラジオ、テレビ
・看板
表に向けての販促方法はアイデア次第で無数にあります。とにかくお店の存在や差別化ポイントをお知らせしなければ集客できません。
しかし、焦りは禁物です。今回のテーマはPOPです!いくら宣伝をして集客しても、来てくださったお客様に伝わらなければ効果は半減以下です。
1人1人のお客様へ接客するわけにもいけませんし、接客自体を嫌がるお客様もいます。そんな時に重要なのがPOPです。
お店や商品のコンセプト、商品それぞれのアピールポイント、スタッフ紹介、トイレまでの案内・・・などお客様に「差別化ポイントを伝える」「快適にすごしてもらう」ことを目的に、予測される事態を想定してPOPを適材適所に配置します。
そうすることによって、本当に接客の必要なお客様への気配りもできるようになるし、POPが優秀なセールスマンになって売り上げの自動化も可能です。限られた人数で業績を上げるためには必須のツールです。
POPは2種類
私はPOPには大きく2種類あって、それぞれに作成する部署が違っていると考えています。
・商品POP(バイヤー)
・案内POP(店長)
商品POP
商品POPで一番重要なのは「この商品を導入する理由」が書かれているかです。そこにストーリーがあるのとないのとでは大きく売り上げを左右します。
・そんなに大変な思いをして仕入れてくれたんだ
・そんなに沢山の中から厳選してくれたんだ
・昨日TVでやってた商品がもう並んでる
・生産者さんとの絆がそんなに深いんだ
・日本にあと50個しかないんだ
など、商談をしたバイヤーさんしか知らない情報がたくさんあるはずなのです。本当にあったことや、メーカーさんや問屋さんから仕入れた情報を書きだすだけで、オリジナルの売れるPOPが完成します。
※売れるPOPの作り方は別記事もあるのでよかったらどうぞ
案内POP
案内POPはお客様に快適に過ごしてもらい、気持ちよくお買い物を楽しんでいただくために必要なものです。また、お店の差別化ポイントをアピールするためにも重要です。
どの位置にどの大きさで貼りだすのがいいかは「店長」が一番分かっていなければなりません。お客様の動線を考えて「かゆいところに手が届く」気の利いたPOPがあれば、それだけでファンになってくれるかもしれません。
案内POPのヒント
・これまでお客様から質問されたこと
・トイレまでの案内
・初心者向けの商品説明(いまさら聞くのが恥ずかしい)
・SNSのアカウント情報
・お待たせしない工夫
お客様やスタッフさんと接する頻度は店長が一番多いと思います。日々の情報収集が、お客様をファンにする「気の利いた案内POP」をつくる大きなチャンスです。
手書きorパソコンどちらでもOK
よく質問されるのがパソコンより手書きの方がいいですよね?手書きは無理なのでPOPは作れません。「はい、パソコンでも全く問題ないです。」それより書かないデメリットの方が莫大なので、なんでもいいので得意な方法で作ってください。
MacでもWindowsでも全然OK
デザインやWEB関係の仕事でない限り、会社でMacを使っている人はほとんどいないと思います。POPはデザインの要素が強そうに見えるので「Macじゃないと・・・」という方がたまにいらっしゃいますが、普段からMac使いの方でないなら逆にExcel、wordが普通に使えるWindowsの方がいいと思います。
私がおすすめするPOPソフトは「ラベルマイティ」です。
まとめ
規模の小さい会社や店長がバイヤーも兼任している場合もあるかも知れませんが、ますますPOPが重要になっていきます。
POPを作ったことのない人にとっては慣れるまで少し大変かもしれません。しかし、10枚も作ればもう中堅で、50枚作ればベテランの域です。
POP効果は絶大なので、最初のうちは1枚作るにも時間はかかるし、見た目もよくないかもしれません。最初はみんなそうなんだから気にする必要は全くないです。上達したら作り直せばいいだけです。
さっきも書きましたが、いろいろな理由を付けてやらない方がデメリットが莫大なので気を付けましょう。まずは勇気を出して第一歩です!