2018年の酒税法改正によって、2020年10月、2023年10月、2026年10月の3段階で酒類の増・減税が行われます。
私たちの生活にどのくらい影響があるのか見ていきましょう。
そもそもなぜ税率が変わるのか?
簡単に言うと「税収アップ」のためです。100年ほど前は日本の「酒税」による税収は全体のなんと40%も占めていたのですが、近年ではたった2%程度しかないのです。そこで2018年の4月に酒税法が改正され税収の調整が行われました。
・売れているジャンルは増税
・売れていないジャンルは減税
大きく分類すると2つのジャンルになります。
今回の酒税法改正では、発泡性酒類(ビール系)と醸造酒(日本酒、ワイン)に分けられます。正確に言うと発泡性酒類も醸造酒に含まれるのですが、分かりやすいように別々にご説明します。
ビール系の税率を統一
ビール系にはビール、発泡酒、第三のビール(新ジャンル)の3つに分けられますが、2026年10月に「ビール」として1本化されることが決まっています。それに先立ち2023年10月には第三のビールという区分は廃止され一旦は発泡酒に統合されます。その発泡酒も2026年10月には廃止になります。
またビール系に近いところで「チューハイ」も今回の調整に含まれていて2026年10月に増税となります。※ビールと1本化はされません。
日本酒とワインの税率を統一
醸造酒に分類されている日本酒は減税、ワインは増税されて2020年10月と2023年10月の2段階で1本化されます。
進む酒税の統一化
2026年に統一化が進むと、350ml換算でビール系が54.25円、日本酒、ワイン、チューハイが35円になります。
酒税法改正前は一番税率の高かった「ビールが77円」で、「ワインが28円」でしたのでかなり統一されたことになります。
小売価格への影響
今回の改正は少額を段階的に行うので「日本酒」と「ワイン」には大きな変化はないと思われますが、ビール系は元々の単価が低いのでダイレクトに影響が出ると思います。
増税対象の発泡酒、第三のビールは早めに購入しておくか、減税を待ってビールに切り替えるか・・・比較的単価の低いワインもお店によっては値上げになるかも知れませんので、念のため少し多めに購入しておいてもいいかもしれません。